2007年02月14日

たまにはこんな話も@

O・ヘンリー
「善魔女のパン(Witches' Loaves)」

中年の独身女性が一人で切りもりする町のパン屋があった。
その店に、ドイツ訛りの初老の男が、何度かやって来るようになり、
安売りの古いパンを買って行く。
焼きたてを勧めても、彼はいつも売れ残りのパンしか買わない。
彼女は貧乏な画家だと思い込み、いつしか恋心を抱くようになる。
そしてある時、彼女は彼の買った安いパンに、
切れ目を入れて、そっとバターの固まりを塗ってあげる。
貧乏な画家が、部屋でいつもの貧しい食事をする時に、
パンにバターを忍ばせた私のことを思い出してくれるだろう。。

ところが翌日、店に怒鳴り現れた初老の男は、
「なんてことをしてくれたんだ、この魔女め!」と彼女に罵声をあびせる。
一緒に来た男が、彼をなだめながら、彼女に説明をした。
「彼は建築家で、市のコンペに出す設計図を書いてたんですよ。
何ヶ月もかかってようやく完成して、あとは鉛筆の下書きを消すだけになったんです。
我々は鉛筆の下書きを消すには、古いパンを使うんですよ。消しゴムよりよく消えるんで。
だけど、なんというか。あのバターがねえ…。
彼の仕事はすべてオシャカになってしまったよ。。」

ためいきをついた彼女は、綺麗なブラウスからいつもの古い店着に着替てパン作りに戻り、
その男は2度と店に顔を出すことはなかった。。。。

■突然の物語なのですが、昔からこの話が気になって仕方がなく
今回BLOGにて紹介させて頂きました。
この物語、ハッピーエンド物語とは違うメッセージが込められています。
僕はこの物語を思い出し、人生の苦い経験を思い出す事があります。

しかし、この話には何かドキッ!とさせられる要素があります。
この要素を1枚の絵にしたいと何度かチャレンジした事がありましたが
未だに鉛筆が快調に走った事がありません。

恐らく僕にはまだ足りないのでしょう。。。
いつか、何かしらの形で表現してみたい
そんな人間の要素の一つです。

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